佐藤丈公写真展「By the river, I can’t hear the seagulls cry.」4/6-4/14

Reminders Photography Storongholdにて、佐藤丈公写真展「By the river, I can’t hear the seagulls cry.」を開催いたします。佐藤は2022年に開催された写真集制作ワークショップ PHOTOBOOK AS OBJECT に参加し、本作品の制作に取り組んできました。本作の主な撮影の舞台である隅田川は荒川の分流の一つであり、自身の故郷である埼玉県北部につながっています。遡上しながら撮影した写真は、幼少期の記憶を断片的に蘇らせていきました。それだけでなく、現在、自身の子供達と共に行く場所や遊びが、幼少期に両親と共にした記憶と重なることが多いことに気がつきました。本作は、いずれ離れゆく親子の関係が世代を越えて繰り返されることの愛おしさと侘しさ、現在なのか過去なのか判別し得ない記憶の曖昧さ、それらを川の流れに沿いながら表現した作品です。ぜひ展示会場にてご堪能下さい。

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

「By the river, I can’t hear the seagulls cry.」

気がつけば、川沿いに住んで30年以上になる。

荒川・隅田川の下流域を歩けば、想像以上に構造物が多く、人はいない。
そして静けさに包まれている。けれども、何かの気配がする。

幼少期の記憶はほとんどないものの、川の上流域で魚をとったり、下校中に川から流れる用水路でよく遊んでいたことは今も記憶している。幼少の記憶とは異なる景色が下流域には広がっており、不可思議でさえある。

断片的な記憶を辿りながら、昔の写真を探したが見当たらない。そもそも写真を撮っていたのかさえ覚えていない。長い年月が経ったいま、僕はまだ川にいて、子供たちと共に生活をしている。

川には死が埋められているという。そこには、親子の姿もあっただろう。川沿いの構造物は、何かを祀る慰霊碑や墓碑として造られたかのように静謐だ。慰霊碑や墓碑が死を記憶する装置だとしたら、記憶しようとしている死とは何なのであろう。

川に残った気配が写真と重なって、記憶は繰り返し目の前に現れる。幼少期に別れた何かを、僕はいまだに探している。

(文:佐藤丈公)


佐藤丈公写真展「By the river, I can’t hear the seagulls cry.」
◎会期:2024年4月6日(土)〜 14日(日)13:00~19:00 会期中無休、入場無料
◎オープニングレセプション / アーティストトーク
2024年4月6日(土)19時ごろから
※オープニング+アーティストトークは19時からとなりますのでご注意下さい。
◎開催場所:Reminders Photography Stronghold Gallery
住所:東京都墨田区東向島2-38-5
(東武スカイツリーライン曳舟駅より徒歩6分・京成曳舟駅より徒歩5分)

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato

By the river, I can’t hear the seagulls cry.©︎Tomohiro Sato