浦川和也アーティストブック「TOKYO PERSPECTIVE」販売を終了しました。
Kazuya Urakawa’s artistbook “Tokyo Perspective” now available! – 浦川和也アーティストブック「TOKYO PERSPECTIVE」 from REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD on Vimeo.
2016年5月に写真家ヤン・ラッセルと後藤由美によって開催されたワークショップPHOTOBOOK AS OBJECTの参加者の一人、浦川和也のアーティストブック「Tokyo Perspective」のオンライン販売を開始いたします。
大学で建築史を専攻し一級建築士として建築設計や都市計画コンサルタントを経験してきた浦川は、以前より取り組んできた都市と建築に関する写真プロジェクトを本としてまとめるためにワークショップに参加しました。
PHOTOBOOK AS OBJECTワークショプでは、本以上の存在感がある作品、内容が触知でき、理解を更に深める事を可能にする本作りを目指し、期間中に最初のダミーができてから終了後も本の中で何が出来るのか問い続けながらダミーを作り続けることによって、最も自分が作りたかった本に近づけていきます。最終的に完成した本書は、印刷から製本まで全ての工程が作家自身の手で制作されるアーティストブックになります。
「Tokyo Perspective」
東京の都市風景を眺めていると、都市が記憶喪失に陥っているように感じることがある。これは、人為的な要因か否かに関わらず、東京が世界的に類を見ないスピードで繰り返してきた更新に一因があり、関東大震災や東京大空襲による2度の壊滅的被害とそれらからの復興は代表的な要因である。
しかし1980年代のバブル経済から現在に至っては合理性や効率性を追求するための経済的理由が更新を加速しており、竣工50年程度の建築が取り壊されることも珍しくない。一方、私たちは建物が解体された土地に直面した時、かつてそこにあった建物を思い出せない。これは建物の滅失が忘却を加速するだけではなく、建物がそれほど意識的に見られていないことを示している。建築は芸術の一つの分野に数えられてはいるが、日本ではそれほどには意識されていないのかもしれない。
イタリアの建築家 アルド・ロッシは、代表的な著書「都市の建築」において、都市における「場」と建築の関係について以下のように述べている。
これら(「場」)の輪郭が描き出す個別性は、モニュメントや都市、構築物のそれであり、従って個別性の観念とその境界線、つまりその個別性の始まりと終わりである。それが描き出すのは建築と場所との関係であり、芸術の場である。従ってまた、それは特異な人工的創成物としての場所の観念及びその正確な様相そのものであり、それを決定づけているのは空間であり時間であり、その地理的規模であり形態であり、その場所の歴史の新旧であり、その記憶である。(都市の建築/アルド・ロッシ著、大島哲蔵・福田晴虔=訳/大龍堂書店(1966) P166)
都市の更新は都市の記憶の喪失と表裏一体の関係にあり、急激な更新は記憶の蓄積を追い越してしまう。記憶を失った都市は失った記憶を取りもどすことはできず、自身の個別性も失ってしまうことだろう。
販売を終了致しました。
「Tokyo Perspective」
◎134 ページ
◎コラージュ24点+写真44点+アーカイブ13点
◎言語:英語(ご希望の方には日本語訳の冊子をお付けします)
◎サイズ:高さ410mm x 横幅290mm x 厚み10mm
◎部数:50(受注生産)
◎写真・コラージュ製作・文章・編集・印刷・製本:浦川和也
本書は、リマインダーズ・フォトグラフィー・ストロングホールドにて2016年に開催されたヤン・ラッセルと後藤由美によるワークショップ「フォトブック・アズ・オブジェクト」において、コンセプトワーク、編集、アートディレクションを発展させて製作されました。
◎11,000円 (送料別途700円)
ご注文時のメール件名に必ず、「Tokyo Perspective」注文希望とお書き下さい。
①お名前②住所(必ず〒番号を入れて下さい)③電話番号④Eメールアドレス⑤日本語冊子添付希望⑥ギャラリーで受け取りを希望の方はお知らせ下さい。とくにない場合は発送扱いとさせて頂きます。
ご注文はstronghold@reminders-project.orgで受け付けます。
尚、ご注文を頂くだけではご注文完了となりません。ご注文の確定は代金のお支払い後となりますので、メールでお送りするお支払い、お振込案内をご確認の上、ご対応お願い致します。お支払いの確認が出来ない場合はご予約確定とならず、自動的にキャンセルとなる事があります。予めご了承下さい。