ギヨーム・シモノー写真集「MURDER」販売受付終了
この度、第18回Reminders Photography Strongholdグラントを受賞したギヨーム・シモノー「MURDER」の写真展を9月7日から18日の期間、開催いたします。2018年6月に申し込みが締め切られた第18回RPSグラントは2名の受賞が決定しました。 Fabian Muirのプロポーザル「Intimate Perspectives on North Korea」と Guillaume Simoneauのプロポーザル「MURDER」 です。
本展開催を記念して2019年8月にイギリスの出版社MACKより刊行されるギヨームの写真集「MURDER」のご予約受付を行います。写真展の開催が終了いたしましたので、販売受付を終了いたしました。
カナダ人フォトグラファー、ギヨーム・シモノー(Guillaume Simoneau)の作品集。
本書の起源は1982年の春まで遡る。
当時日本では、写真家の深瀬昌久が戦後日本の写真史に残る傑作『鴉 / RAVENS』を発表。
その一方で作者は、巣のあった木が倒れてみなしごになってしまった鴉のひなたちを保護し、一家で育てていた。
当時作者の母親が撮った写真には、幼い頃の思い出が他にはない叙情的なイメージで落とし込まれている。それから40年近くが過ぎ、その瞬間は作者の新しい物語の中に焼き付けられた。
2016年から2017年にかけて制作された本作は、『鴉 / RAVENS』が誕生した金沢が舞台となっている。
所々に顔を出す茅葺屋根の民家、松の森、海岸といった金沢らしいとも言える風景には、写真の中の出来事からは遠く離れた伝統、いつまでも変わらないものに対する深い思いが見てとれる。
建築的な表現を見出した作者の新しい写真には、80年代の空気が色濃く出た深瀬昌久の『鴉 / RAVENS』による解釈が生き生きと息づいている。
肩に鴉を乗せたまだ幼い作者が写るモノクロ写真の隣には、絡まったロープに吊るされた腐りかけた死体の鴉や、猛禽に捕まり鋭い爪で押さえつけられている鴉など、暴力的なイメージが並列されている。
このコントラストに冷笑的な雰囲気は微塵も感じられず、むしろ人の心を強く揺さぶり、カタルシスを感じさせるノスタルジアに対する相反する感情が表れている。
いくつかの写真では深瀬昌久の作品が直接言及されているが、作者は深瀬昌久から受け継いだ表現言語を使って、深瀬昌久の表現に挑戦する。
全編を通じ、鴉の持つ象徴的な意味を問い続ける。
子供時代のイメージでは、鴉は意外にも親密さの象徴になっている。
これに飛行中の鴉がぼんやりと写っているイメージを組み合わせることで、作者は不穏な時代の前兆という文化的な意味合いをこの鳥にもう一度与えようとしているかのようである。
Guillaume Simoneau写真集「MURDER」
hardcover / 96 pages / 313 x 245 mm / color / 2019
ISBN : 978-1-912339-48-8
published by MACK
価格 : ¥7,500 (消費税別途600円、送料別途830円)
※写真展作家在廊会期中は署名入りのご用意が可能です。
※発送の時期につきましては写真集が入荷次第、作家が来日後(9月頭を予定)となります。予めご了承ください。
ご注文時のメール件名に必ず、「MURDER」注文希望とお書き下さい。
①お名前(ふりがな)②住所(必ず〒番号を入れて下さい)③電話番号④Eメールアドレス
⑤ギャラリーでの受け取りをご希望の方:お受け取り日時を明記してお知らせください。展示会期中にお越しいただくことを前提とさせていただきます。(2019/9/7-18の午後1時から午後7時までの間でご指定ください)
特に何もない場合は発送扱いでのご連絡とさせて頂きます。
展示の詳細につきましてはこちらをご覧ください。
ご注文はphotobook@reminders-project.orgで受け付けます。
尚、ご注文を頂くだけではご注文完了となりません。
ご注文の確定は代金のお支払い後となりますので、メールでお送りするお支払い、お振込案内をご確認の上、ご対応お願い致します。お支払いの確認が出来ない場合はご予約確定とならず、自動的にキャンセルとなる事があります。予めご了承下さい。
ご注文の発送は本がギャラリーに届き次第の発送となります。よほど納期に時間を要する以外は特にご連絡なく発送させて頂きます。ゆうメール/ゆうパックでのお届けになります。