第17回 グラント受賞写真家 Piotr Zbierski写真展「Push the Sky Away」開催 4/6〜4/21まで

この度、第17回Reminders Photography Strongholdグラントを受賞したピョートル・ズビエルスキ「Push the Sky Away」の個展を開催いたします。2017年12月に申し込みが締め切られた第17回Reminders Photography Strongholdグラントは、ペギー・スー・アミソマリー・レリーヴルディーン・チャプマンマイケル・ドーニースヴェトラナ・バチバノワステートン・ウインターキラ・ポラックアンドレイ・ポリカノフエリック・ブルーンの9名によって選出されました。作家本人も来日し、展示作品も含まれている写真集の販売も予定されております。是非、期間中にお越し下さい。

昨年5月に行われた「写真家と写真集をレビューする日」では「Dream of white elephants」「Love has to be reinvented」「Stones were lost from the base」の3章で構成された写真集について、レポートがまとめてあります。こちらもぜひご一読くださいませ。

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

Push the Sky Away

「Push the Sky Away」は過去に消えてしまったもの、未来へ続くものが作品の中の各部分に帰結した連作だ。このクリエイティブな道筋が、我々の文化的記号の元となった太古から続く文化への興味を私に与えてくれた。その結果、変わることがない、そしてこれまでも変わることがなかった、と個人的に信じている潜在的構造を引き出そうと試みることになった。
この潜在的構造が感情、儀式、行動など、あらゆる文化において共有される要素の中に存在していること、そして写真こそがこの構造に届くことができる、と私は感じている。
ある意味、我々はそれぞれ原始から生を受け、そこに終わりを迎えている。始めに触覚があり、これが私たちを現実の中へと留め置き、地に足がついた感覚を持たせてくれる。そこから広く共有され、体験として得られた自然の共通の要素へと移っていく。自然界は、 人間の進化と文明の発展の観念の対極として現れる、バランスと協調を与えてくれる。

私にとって写真とは、人びととの官能的な出会いである。
写真というのは、人びとに近づくことを許してくれる媒体で、この理由から私は写真という手法を選んだ。私の作品は主に、人間の感情の核心へと入り込むことを目指している。人間がどう創られたか、原始の村からやって来た人間を写真によって見せようとしている。

写真が推移する、つまり、自身と他者、そして時間の経過を表現するために使える言語であるという理由から、それが大変意義深いものであると私は信じている。しかし、それぞれの変化というのは、新しさや変化へと導くだけでなく、 現在からの離脱の始まりであるという点において、ある意味では災難でもある。
また、変異と多様性、その根源が同族であり霊的である点においても疑問がある。写真や実際の姿をみて、自分の顔が祖父やその他の家族に似ていると思った経験は誰にでもあるはずだ。子孫というのは結局、その祖先の生物学的変異なのだ。

自身が持つ感覚で経験したことのない遠い過去へと手をのばすにつれ、それはさらに複雑になっていく。私にとっての答えというのは、それが自然的、社会的、心理的要素への本能的な反応、つまり、痛み、幸福感、恍惚感などの要素であるということだ。このような要素をイメージの中にすんなりと収めることは可能だろうか?生の文脈の中でのみ、それは可能だ。

これらの目標の多くは達成不可能のようではあるが、私にとってクリエイティブな仕事というのは結果を得ることではなく、正しい方向に向かって進むことなのだ。写真家というのは結局、道に迷うだけの価値がある場において我を忘れることができる者なのだ。

Piotr Zbierski

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◎会期:2019年4月6日(土)〜4月21日(日) 午後1時〜午後7時(会期中無休)
※4月6日初日のみ午後6時からのオープンとなりますのでご注意下さい。
◎オープニングレセプションおよびアーティストトーク:4月6日(土)午後6時から
◎会場 Reminders Photography Strongholdギャラリー
東京都墨田区東向島2-38-5
◎入場料無料

尚、期間中写真集「Push the Sky Away」の販売が予定されています。

助成:すみだ文化芸術活動助成金

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©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

©︎Piotr Zbierski / Push the Sky Away / the 17th RPS grantee

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Piotr Zbierski(1987年生まれ、ウッチ在住)

立映画大学で写真を学ぶ。3つの個展(「White Elephants」、「Here」、「Love has to be reinvented」)を開催した他、グループ展にも参加。作品は「Photokina」、「Lab East」に掲載。ポーランド、ドイツ、ポルトガル、ロシア、スロヴァキアなど各国で展示を行ったほか、雑誌(「Shots Magazine」、「Ninja Mag」、「Archivo Zine」、「Die Nacht」、「Gup Magazine」)などでも紹介された。2012年にライカ・オスカー・バルナック新人賞を受賞。ドイツ・ボーズ写真賞にノミネートされ、シリーズの一つである「Pass by me」はその他多くの賞(Les Nuits Photographiques 2012、テリー・オニール賞) にも入選。作品はアルル(2012年)で展示され、清里フォトアートミュージアムに収蔵されている。

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RPSグラントについて
RPSに企画展を提案して頂き、 RPS審査委員会の審査を通過された方に、RPSギャラリースペースを、5日以上(最高20日まで)無償でご利用いただけます。
◎対象: 写真家、キュレーター、ギャラリスト、ほか。