12/8-23まで:吉田亮人写真集「The Absence of Two」青幻舎およびXavier Barral版発売記念展
【RPS特典付き写真集のご注文を受付は終了しました】
吉田亮人写真集「The Absence of Two」の普及版刊行を記念して、写真展を開催いたします。写真集は2016年にRPSで開催されたワークショップ「Photobook as object」に参加した写真家・吉田亮人が取り組み制作したアーティストブックで、2017年6月に刊行されました。
限定111部で制作された本作は瞬く間に完売となりましたが、今回、オリジナル版をベースに「青幻舎」とフランスの出版社「Xavier Barral」より新たに写真数点とエッセイを加え、再編される普及版となります。
本展では吉田自身がオリジナル写真集をベースにどのように青幻舎と普及版制作を進めていったのか、普段目にすることのないテストプリントや試作品、ダミーブック、資料などをもとに、をご紹介します。2017年8月に行われた展示とは趣向を変え、「本」の生まれる過程に着目してご覧頂ける内容となります。皆様のお越しをお待ちしております。
◎会期:2018年12月8日(土)~23日(日)
13:00~19:00 会期中無休、入場無料
◎レセプション、およびアーティストトーク
2018年12月8日(土)午後6時~ 参加費500円
※簡単な軽食と飲み物をご用意致します。
※展示は12月8日の午後1時からご覧いただけます。
◎開催場所:Reminders Photography Stronghold Gallery
住所:東京都墨田区東向島2-38-5
(東武スカイツリーライン曳舟駅より徒歩6分・京成曳舟駅より徒歩5分)
写真展の情報については随時Facebookにて更新しておりますので、そちらをご覧ください。
【RPS特典付き写真集のご注文受付は終了しました】
九州は宮崎県国富町。
田畑が広がるのどかで小さなこの田舎町に、私の祖母と従兄弟の大輝が共に生きていました。
祖母は忙しい大輝の両親に代わって幼少期より彼を大切に育て、同じ家、同じ部屋で寝食を共にしてきました。いつだったか、大輝が私に向かってこう言ったことがあります。
「ばあちゃんが死ぬまで僕が面倒見る」
その言葉通り、青年へと成長してからも祖母と離れることなく、二人の暮らしは続きました。私はそんな二人が紡ぐ小さな日常を家族として、写真家として描写し続けました。
そしてこのストーリーは、遠くない将来に訪れるであろう祖母の死をもって終わりを迎えるはずでした。
しかし、それは何の前触れもなくやって来たのでした。
「あれはどこ行ったっちゃろうかい。バイクで行ったっきり帰ってこんが。」
2014年2月末、突然行方不明となった大輝。
何の手がかりも得られないまま、約1年が経過したある日。帰らぬ姿となった大輝が森の中で見つかったのでした。大輝は祖母を置いてその生涯をひっそりと、何も言わず、何も残さず、23年の生涯を自ら閉じたのです。その後を追うかのようにその翌年の2016年、祖母は88歳で他界しました。
最後に残されたのはお互いがお互いを必要しながら、支え合い、労わりながら生きてきた二人の幾葉もの写真たちでした。
小さな田舎町で、小さな日常を生きた、小さな家族の写った写真を通して、私は二人と再び対話してみようと思います。
吉田亮人(写真家)
「The Absence of Two」(青幻舎)
◎128 ページ
◎エッセイ(日英)
◎サイズ:高さ257×横幅187mm (もしくはB5変型)
◎コデックス装
◎RPS特典:写真集にはすべて署名が入ります。また、昨年製作されたオリジナル手製版写真集の本文に使用した紙(ビオトープ紙)に手製版と同じ印刷がされたオリジナルプリント付き。
※絵柄3種類から作家が選んだ1点が付きます。プリントには通し番号および作者サインがつきます。プリントサイズA5
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