5/9 13:00 KYOTOGRAPHIE PHOTOBOOK FAIR 2026 トークイベントに参加します!

KYOTOGRAPHIE PHOTOBOOK FAIR 2026のトークイベントにて、PHOTOBOOK AS OBJECT / PHOTOBOOK WHO CARESによるトークを行います。
写真を本にするとは、単にイメージをページに並べることではありません。
どのように開かれ、どのようにめくられ、どのような順序で読まれ、どのような物質として手に残るのか。アーティストブックにおいて、構造は内容を支える器ではなく、作品そのものを立ち上げるための思考でもあります。
本トークでは、異なる関心から生まれた4冊のアーティストブックを通して、写真を本という形式に結晶させることの意味を考えます。
石黒萌子は、日常の風景のなかに残る言葉以前の感覚を、図形によって記譜する試みを。
後藤友里は、マッチングアプリの時代における恋愛、孤独、選択、消費の構造を。
千賀健史は、犯罪を生み出し続ける構造の反復と、展示後に残された素材の再編成のプロセスを。
𠮷田多麻希は、ヒグマをめぐる気配と、人間と野生の領域が交差する境界を。
それぞれが、写真を単なる記録やイメージとしてではなく、本の形、開き方、分冊、紙、箱、ロール、反復、タイトルの仕組みと結びつけながら、固有の読書体験へと展開させています。
登壇する4名はいずれも、Reminders Photography Strongholdでの制作や対話を経て、自身のプロジェクトをアーティストブックとして発展させてきました。制作に伴走してきた後藤由美の進行のもと、作家たちが発想の始まりから、編集、構造、造本、完成に至るまでのプロセスを語ります。
写真集やアーティストブックに関心のある方はもちろん、写真がどのように物質となり、経験となり、読む行為へと変化していくのかに関心のある方にも、ぜひご参加いただきたいトークです。
皆さまのご参加をお待ちしております。
◎ KYOTOGRAPHIE PHOTOBOOK FAIR 2026 トークイベント
◾️2026年5月9日(土)13:00〜14:00
「構造としてのアーティストブック」
登壇:石黒萌子、後藤友里、千賀健史、𠮷田多麻希
進行:後藤由美
◾️会場:ロームシアター京都 パークプラザ 3F
◾️入場無料
登壇作家と作品
石黒萌子「Notation(s)」
日常の風景に対して作家が抱く感覚や想像を、図形によって視覚的に記譜するアーティストブック。写真をすぐに見せるのではなく、まず記譜図を読むことから始まる片観音開きの構造によって、風景を一歩引いた視点から捉え直すことを試みています。100冊すべて内容は同一でありながら、それぞれ異なるタイトルが付けられ、同じ本に対して異なる入口を与えています。

後藤友里「love knot」
孤独を埋めるために始めたマッチングアプリでの恋愛体験をもとに、現代における出会い、選択、消費の感覚を問い直す作品。スマートフォン型の冊子9冊と、それぞれを収めるパッケージ、さらにショッパー袋によって構成され、アプリ上の出会いが商品化され、消費されていく感覚を本の構造そのものに反映しています。限定200部。

千賀健史「After the after all」
林田真季との2人展「After all」の会期中に生じた残余物を再構成した作品。展示で使用された感熱紙や段ボールといった一時的な素材を再利用し、犯罪を生み出し続ける構造の反復と、その後に残されたものが別の形へと組み替えられていく過程を、小さなオブジェクトとして立ち上げています。

𠮷田多麻希「序の口」
知床・羅臼町で4年間にわたり民家の庭先につながれた飼い犬を襲い続けた一頭のヒグマの痕跡を辿る作品。トレイルカメラと夜のフィールドワークを通して、姿としては現れない「気配」を見つめ、人間の生活圏と野生の領域がすでに重なり合っていたことを問いかけます。続くプロジェクトへの序章として制作されたアーティストブックです。
