第19回 グラント受賞写真家Loulou d’Aki写真展「MOTHER OF CHOICE」開催 3/14〜3/27まで
※リマインダーズフォトグラフィーストロングホールドギャラリーは2020年1月2月の2ヶ月間クローズとなります。
この度、第19回Reminders Photography Strongholdグラントを受賞したルル・ダアキ 「MOTHER OF CHOICE」の写真展を開催いたします。2018年12月に
会期中は作家本人も来日し、本展関連イベントとして実験的ワークショップアトラスラボ「ソーシャルポートレイト」(締切は2020年1月31日)を開催します。
是非、期間中にお越し下さい。
「MOTHER OF CHOICE」
「男女や夫婦の関係に対する考えと、子供を持つことに対する考えというのは、まったく異なるのだ、ということを実感したのです。恋愛や結婚関係に年齢は関係ありません。年齢にかかわらずに、人は伴侶に出会うことができます。このように理解することができてから、私はまずは伴侶を見つけなければ、とか、子供が欲しかったらとにかく妥協してもパートナーを得なければ、というストレスから解放されたのです。」
1972年、スウェーデン政府は「未来の家族」という新しい声明を出した。
これは、個人主義と独立の重要性を明確に示すもので、そのモットーは成人は他の成人に頼ることなく、完全に独立しているべき、というものだ。
2016年4月、スウェーデンにおいて独身女性が人工授精を受けることを認可する新しい法律が可決された。
それまで、妊娠を望む女性は、海外の体外受精クリニックに頼るか、個人的に精子を提供してくれるドナーに頼るしか妊娠する方法が無かった。「MOTHER OF CHOICE」は、寛大な政府からのサポートと福祉により、そしてシングルマザーになることが社会的不名誉ではなくなったことで、一人で母になることを選んだ独身女性に関するプロジェクトだ。社会民主主義政府が「未来の家族」マニフェストを行ってから40年以上が経ち、スウェーデンは伝統的な家族構成に大きな変化が現れるのを目の当たりにしてきた。
「MOTHER OF CHOICE」はこのテーマに関わる個人たちを通して、社会的現象を提示している。多くの女性たちにとって、この新法は変化そして新たなタイプの家族構成に対する平等な見方を支持するものだ。これが意味するものは、ようやく女性たちが国中の国立クリニックにおいて、政府からの助成で治療を受けられること、そして未婚の母になることは高額な治療を受けられるだけの財力のある者たちだけのものではないということだ。
「家族とは、独立して働いている個人によって構成されている。もし女性が男性に経済的に頼っている場合、そのような関係を続けていることが本人の欲するところによるのか、必要に迫られた結果なのかを知ることは不可能だ。」
社会民主的政府によって1970年代に樹立されたこれらの基準は今、重要性を増しているのかもしれない。
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◎会期:2020年3月14日(土)〜3月27日(金)
午後1時〜午後7時(会期中無休)
※初日の3月14日のみ午後6時からのオープンとなりますの
◎オープニングレセプションおよびアーティストトーク:3月14日(土)午後6時から
◎会場 Reminders Photography Strongholdギャラリー
東京都墨田区東向島2-38-5
◎入場料無料
◉実験的ワークショップアトラスラボ「ソーシャルポートレイト」
開催日: 2020年3月7日(土)、8日(日)、28日(土)、29日(日)
※のべ4日間2週末で行うワークショップです。また、参加者との相談の結果、以上の4日以外にも中間報告的な日程を組む予定がございます。
重要:全日程参加可能であることを前提にお申し込みください。
RPSグラントについて
RPS に企画展を提案して頂き、 RPS 審査委員会の審査を通過された方に、RPS ギャラリースペースを5 日以上(最高20 日まで) 無償でご利用いただけます。
対象: 写真家、キュレーター、ギャラリスト、ほか。
写真展の情報については随時Facebookにて更新しておりますのでこちらをご覧ください。
ルル・ダアキは、スウェーデンの海辺で生まれ育った写真家。ローマのISFCIの写真科を卒業し、その後はヨーロッパ各地、北米、日本、中東に在住しながら製作をしている。
ダアキは写真家として、住んでいる社会によってどう人間が影響を受けるか、境界線/国境と自由の与える影響に関心を持っている。
コミッションによる撮影のほか、ダアキは長期のプロジェクトに取り組み、展示や出版を通して発表している。プロジェクトの一つである「Make a Wish」は2017年のCortona on the Moveフォトフェスティバル(コルトーナ、イタリア)においてダミーブック賞を受賞、2018年には同フェスティバルから「They call us dreamers but we’re the ones who don’t sleep」として出版された。
ダアキは写真家になる前は歌手活動をしていた。スウェーデン語、英語、イタリア語、フランス語に精通しているほか、ドイツ語とヘブライ語も話す。
2010年〜2015年は中東を拠点としており、現在は在住しているアテネから世界各国にアサインメントおよび個人のプロジェクトのために旅をしている。
日本語訳文責:奥山美由紀