野村幹太 写真集「吉田寮学生寄宿舎史」販売開始

ただいまより野村幹太 写真集「吉田寮学生寄宿舎史」の予約販売受付を開始いたします。

本作は京都大学の寮であり、現存する学生寮としては日本最古、築106年の歴史を持つ「吉田寮」に関するプロジェクトです。
作家の野村幹太は2008年ごろより撮影を始め、2017年にはKYOTOGRAPHIE – KG+のプログラムの一環として吉田寮にて展示が行われました。
当時よりRPSのRPSのメンターシッププログラムを受けつつプロジェクトを発展させ、2018年3月にRPSにて開催された実験的ワークショップアトラスラボ「AKINA BOOKSワークショップ:静と動〜映画的な編集とダミーブック〜」でも取り組んだ作品となります。
その後、2019年3月にはRPSにて企画展も開催、吉田寮の存続に関する状況が変わっていくなか、その流れとともにダミーの制作を続けてきました。
奇しくも寮生たちによって実際に使われていた暗室に残っていた印画紙を使いながら現像をするなど、この作品を作り続ける中で、寮生ではない野村にとっても写真家として「遺す」とは何かという意味をあらためて考えることになった作品ともいえます。

尚、2018年7月にはYahoo!ニュースにて作家による写真記事も掲載されております。
こちらから是非ご覧ください。

これは日本で最も古い学生寮、吉田寮のものがたりである。

 吉田寮の前身である京都帝国大学寄宿舎が誕生したのは1897年、今から100年以上前に遡る。吉田寮は長きにわたって学生自ら運営を担ってきた自治寮である。また、芝居や音楽の上演のため、学内外から多くの人が集まり学生文化の醸成する場所でもあった。

 近年、大学が建物の老朽化などを理由に、全寮生の退去を求め、寮の存続を求める寮生と対立している。両者の溝は埋まらないいまま、2019年4月、大学は建物の明け渡しを求めて居住する学生らを相手取り提訴するに至った。

この先行きが不透明になっている吉田寮の写真を撮り始めて10年ほどになる。

吉田寮を初めて訪れた時、廃屋のような屋敷の玄関から一歩踏み入ると薄暗がりのなかに脱ぎ捨てられたサンダルや汚れた布団、口の開いた調味料や酒瓶が目に入った。そこには皮脂や汗のような体臭の他に、少し時間がたった食べ物や吸い殻、床や畳に染み込んだ湿気など、ある種独特な匂いが立ちこめていた。建物の至るところに、幾世代にもわたって寮生たちが蓄積してきた多種多様な垢の匂いが確かに刻まれている。訪れるたびにそれらは気配となって密度を増して感じられるようになり、その気配が放つエネルギーに私は強く惹かれていった。

また、この匂いは私自身の学生生活の記憶を鮮明に蘇らせた。当時の怠惰な自分に重ね合わせるところもある反面、私が学生のころに持ちえなかった情熱への羨望、学生時代を完全燃焼できずに終えたという思い…。匂いをもとに彼らの記憶を巡りながら学生生活を追体験してきた10年だったかもしれない。

百年の時を経たこの吉田寮には、ここに集まり、通り過ぎていった無数の寮生たちが残してきた痕跡や記憶がある。それは濃厚に発酵し、強い残り香を今も放っている。

写真家・野村幹太

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

野村幹太 写真集「吉田寮学生寄宿舎史」
◎ページ数 : 214ページ
◎サイズ : 265 mm x 213 mm
◎制作限定数:106 部(全エディション署名入り)
◎特典:寮の暗室で焼き付けた手焼きプリント、サイズ:キャビネ(130mm×180mm)
※作家がランダムにセレクトした1枚をお付けします。(プリントにエディションはつきません)
(暗室に残された古い印画紙を使用しています。本の中の写真より抜粋。イメージや印画紙の種類は全て異なり選べません。)

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

ご注文を頂き、お振込の確認が出来次第発送させて頂きます。
一定部数を超えますと受注生産となります。制作期間として1〜2ヶ月程度お待ちいただく場合がございます。
あらかじめご了承ください。
尚、発送時にはとくにご連絡をいたしません。※宅配便でのお届けとなります。
価格:14,300円(消費税込、別途送料についてはこちらをご確認下さい)

スペシャルプリントセットの販売もあわせてしております。ご希望の方はフォーム内でご選択ください。
◉5 x 7 インチ(130 x 180 mm)10枚セット販売のみ
価格:19,130円(税込み価格)
※プリントセット単体の価格となります。本とあわせてご希望の方は、写真集代金 14,300円 + プリントセット代金 19,130円(消費税込、別途送料についてはこちらをご確認下さい)となります
※実際に使われなくなってから久しい、暗室で使われいた引き伸ばし機と、その当時から使われずに残ってた印画紙(有効期限1990~1992年)を使用、プリントを収める箱も当時のものを再利用、曰く付きの限定版プリントとなります。
※「1913」は吉田寮の創設年に基づく
内容については展示当時の販売に関するご案内を御覧ください。

ご注文は↓のフォームから受付しております。

ご質問等は→photobook@reminders-project.orgで受け付けます。
尚、ご注文を頂くだけではご注文完了となりません。ご注文の確定は代金のお支払い後となりますので、メールでお送りするお支払い、お振込案内をご確認の上、ご対応お願い致します。メールをお送りしてから1週間以内にお支払いの確認が出来ない場合はご予約確定とならず、自動的にキャンセルとなる事があります。予めご了承下さい。
尚、ご面倒でもお振込後にメールでご連絡頂けますと、その時点で確定の処理をさせて頂きます。よろしくお願いします。

野村幹太 写真集「吉田寮学生寄宿舎史」のページ見開きより:

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History

©︎Kanta Nomura / The Yoshida Dormitory Students’ History