イオアンナ・サケララキ写真集「THE TRUTH IS IN THE SOIL」部数限定販売終了
イオアンナ・サケララキ写真集「THE TRUTH IS IN THE SOIL」を部数限定、RPS特典付きにてお取り扱いを開始いたします。本作は2022年4月にイギリスの出版社GOSTより刊行されたばかりの写真集で日本での取り扱いはReminders Photography Strongholdが初となります。
本作の作家イオアンナ・サケララキは第20回Reminders Photography Strongholdグラントを受賞しており、8月20日からはRPSギャラリーにて受賞写真展を開催いたします。今回は写真展の開催を記念してRPS特典付きにて12部限定でお取り扱いを行うことになりました。作家の来日、在廊や関連イベントも予定されており写真展とともにぜひご期待ください。
The Truth is in the Soil(真実は土の中にある)
「The Truth is in the Soil」は父親を喪ったことにたいする悲しみ、そしてギリシャにおいて失われつつある喪の伝統への哀歌として「喪失」を5年間に渡って探った作品である。父との死別という個人的な経験の後、サケララキがその喪失を受け入れるプロセスは、ギリシャ社会における集団的な喪失、祖先の中で受け継がれてきた様々な伝統儀式、私的なトラウマ、時間の経過などをリサーチするためのレンズとなった。さらに、ギリシャのマニ半島に存在し、現在では途絶えつつある「泣き女」の伝統を持つ集落からインスピレーションを受けながら、死を受け入れるために新たな視点からの親密さ、主観性、批判や埋葬の儀式などを探っていった。彼女にとって、作品のイメージは、生命力、繁栄、帰属意識といった失われた理想を弔うための手段であり、死が存在しうる空間を作り出すことで、写真に映し出された被写体以上の何かを伝えようとしている。
アナログとデジタル両方のプロセスを通じて、彼女は現実として記録されたものにさらなるレイヤーを追加し、既存の空間と想像の空間を行き来する道へと観者をいざなう。山並みを見つめる泣き女のシルエットは、風化しひび割れてもろく見える一方で、他のイメージは切り取られ、印をつけられ、再び組み立てられ、過去と現在を融合している。そして白黒からカラーへ、抽象的なものから具象的なものへと変化するイメージは一貫した視覚性を持つ。生きる人々の心の中で亡き人が少しずつ、不可逆的に失われていくのと同時に、記憶の再構築がされる様子を視覚的に表現するものとして存在している。
イオアンナ・サケララキ
イオアンナ・サケララキ写真集「THE TRUTH IS IN THE SOIL」
●版元:GOST
●サイズ : 230 x 290 mm, 112 ページ
●言語:英語
●価格:11,990円(消費税込、別途送料についてはこちらをご確認下さい)
●特典:1956年に日本で撮影されたアーカイブ写真をオーガンザ生地にプリント、さらに一点ずつ異なる手刺繍入り / 布サイズ:10x15cm
●限定12部、署名入り
※発送時期は8月20日以降を予定しております。