RPS実験的ワークショップ「アトラスラボ」第一回参加申し込み受付開始!

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small good lieの変遷

RPSでは自分の写真の本質と向き合う試みをする実験的なワークショップ(以下:WS)を不定期で開催していきます。今回はその実験的WS「アトラスラボ」の第一弾。
11月に開催されるRPS企画展写真家の幸田大地くんを講師に迎えて開催します。
この企画展でも販売される「small good lie」はオランダのUnseen dummy award で最終選考に残った1冊ですが、この本の完成過程までには、彼自身が把握している境界線を一度無効化し、輪郭や形式をゼロに戻す事をから始まりました。そして、これは彼の今後に続く大きな研究テーマの中核を担っています。目の前にある複数の写真の中から、どの写真を選べばいいのかという事を知るのはそれほど難しい事ではありません。しかし、一つの写真を適切な次の一枚へとつなげて、作品全体にしっかりとした形を与えていくのはなかなか難しい事です。最も適切な方法で写真作品を世に出すためには、写真が示しているその事実を写真家自身が理解している事が重要です。自身の写真を正確に把握していなくてはならないでしょう。そして、同時に、なぜそれらの写真が一つの作品を形成するのかを知っている必要があるのです。

既に手元に撮りためた写真がたくさんあるとして、それらの写真を一つの作品として纏め上げるとき、あなたは何を基準にするでしょうか?

今回は手元にある既に撮りためられた写真を手がかりに自分の写真が示唆する視点、写真観、視覚感をあらためて見直してみる作業を講師とともに行います。

実施期間:
11月22日(土)、23日(日)
午前10時から午後6時頃まで(※居残りによる自主的な作業は大歓迎です。その場合は午後10時頃まで)
講師:幸田大地、後藤由美(RPSキュレーター)
費用:20.000円、18,000円(RPSメンバー)
定員:12名
応募締め切り:10月20日
応募には以下を添えてstronghold@reminders-project.orgまで送って下さい。
①名前(フリガナ)
②連絡先(メールとメール以外の携帯電話番号)
③作品が参照出来るサイトやオンラインギャラリーのURL

ワークショップで必要となる素材など:
◉出来る限り写真を始めた初期からの写真を見直し、今回のワークショップで使ってみたいものを300dpiでA3程度に出力しても問題のないデータを用意してください。
全部で400枚程度、全部使う訳ではありませんので、それ以下でも以上でも点数にとくに決まりはありません。候補をセレクトしていく上で大切な分量の目安です。※必ず候補として考えている写真はデータ化してください。プリントをお持ちの場合も最終的に使うことになったものはスキャンしていただく事になります。

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講師も実際にWS期間内に作品作りをともに行います。こちらは一案サンプルです。

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講師も実際にWS期間内に作品作りをともに行います。こちらは一案サンプルです。

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講師も実際にWS期間内に作品作りをともに行います。こちらは一案サンプルです。

素材として適切と思われる写真の例:
①写真としては完璧ではないかもしれないけれど、これが自分の原点だったという様なもの。
②迷いながら撮影を続けていた頃に撮られたもの。
③今見返してみて、いいと思えるものとその周辺の写真。
④未完だが心残りになっているシリーズからの抜粋。
⑤現在進行中のプロジェクトの写真。
などなど。
以上の例だけでは、どういう写真を集めればいいのかがわからない方は講師にご相談下さい。

◉ノートパソコン必須。個々パソコンにてデータ作成の作業をしますので、必ずご準備下さい。また、写真加工ソフトがインストールされていることが望ましいですが、お持ちでない場合、講師にご相談下さい。

◉また、今回は写真素材とは別に、文章を書き出す作業をしていただく予定です。A4サイズで自分がこだわりのある質感の紙があればそれをご用意下さい。なければ普通紙、ノートなどなんでも構いません。書かれた文章もスキャンしデータとして使う予定です。

10542068_10152743281075719_8989329506343230175_o幸田大地
1983年、静岡県生まれ
ドキュメンタリー・フォトジャーナリズムの世界を入り口に写真に触れ、その後よりパーソナルなテーマを扱ったフォトプロジェクトに取り組んでいる。2012年に窓社より写真集「忘却」を発表。自身とパートナーとの生活の中からのイメージを用いた写真集「small good lie 」はUnseen Dummy Award 2014 のshortlistに選ばれている。このたびのRPS企画写真展では、新たなアプローチで3冊目の写真集「aerial」(仮題)を発表予定。
www.daichikoda.com