第26回RPSグラント受賞者が決定、エミリオ・エスペヘルのプロジェクト「Where God Is Blind」が受賞しました。

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

日本とメキシコを拠点に活動するインディペンデントの写真家、エミリオ・エスペヘル(Emilio Espejel)が、第26代目のRPS(Reminders Photography Stronghold)グラント受賞者 に選ばれました。

今回の選考には、アレクサ・ベッカー、エリック・ブルーン、ジュゼッペ・オリヴェリオ、ステートン・ウィンター、マリナ・パウレンカの5名が審査員として参加し、丁寧な議論を経てエミリオ・エスペヘルのプロジェクト《Where God Is Blind》が選出されました。

RPSのグラント制度は、選ばれた作家に対してギャラリースペースでの展示を行う正式な権利を提供するものです。東京の Reminders Photography Stronghold ではこれまでに 25名 の受賞作家が展示を行い、独自の歴史を築いてきました。
今回、第26代目の受賞者としてエミリオ・エスペヘルを迎えることができたことを私たちは光栄に思います。

《Where God Is Blind》は、メキシコの日常に入り込む暴力と、それに寄り添う信仰や人々の営みを丁寧に映し出すプロジェクトです。恐怖そのものではなく、その中でなお続く生活の気配—祈り、記憶、微かな身ぶり—を捉えることで、見えにくい現実の輪郭を浮かび上がらせます。

エスペヘルは、痛みのただ中にある人間の強さと脆さを、誇張せず、しかし確かな温度をもって表現します。暴力をロマン化せず、人間性を理想化することもなく、そこに生きる人々の姿を丁寧に映す視線が、作品全体に静かな緊張と深い余韻を生み出しています。

その視点は、メキシコが抱える現実を見つめながら、人々の営みの尊さを静かに描き出します。また、撮影者自身も土地や社会との関わりを問い直し、自分の視点や立場が作品に与える影響を自覚しながら制作しています。

展示は 2026年7月に RPSにて開催予定です。
ぜひ楽しみにお待ちください。

RPSグラント応募受付中
締め切り:2026年3月31日
https://reminders-project.org/ja/grantsjp/

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

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©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind

©︎Emilio Espejel / Where God Is Blind


作家プロフィール|エミリオ・エスペヘル(Emilio Espejel)
エミリオ・エスペヘル(1993年生まれ)は、日本とメキシコを拠点に活動する独立系写真家です。
ジャーナリストと共に活動することからキャリアをスタートさせ、アイデンティティ、移民、社会問題に焦点を当てたドキュメンタリー的アプローチを発展させました。
その後の作品では、現代社会における伝統、若者、周縁性の交差点を、長期的なプロジェクトを通じて探求しています。
フリーランスの写真家として、The Associated Press、The Guardian、El País などのメディアと協働してきました。
現在進行中のプロジェクト『Dónde Dios es Ciego(Where God Is Blind)』では、メキシコにおける長期化する暴力が日常生活にどのように組み込まれ、人々が不確実さや制度の不在にどう向き合いながら生活を続けているかを記録しています。