森田友希 写真展『OBLIQUE LINES』4/14〜4/30まで

 Reminders Photography Stronghold Gallery 2018年度の企画展第二弾は森田友希写真展『OBLIQUE LINES』を開催いたします。

本写真展は2017年11月にイタリアL’Artiere Edizioniコレクションとして刊行された森田友希写真集「OBLIQUE LINES」の刊行を記念した展示となります。
本展では、写真家の森田が統合失調症の兄の眼差しの先に触れようと試みて制作した写真集の世界観を空間の中に再現します。展示にはイタリアで印刷された写真集の刷り出しも実際に使用、この展示のために編成された映像を組み合わせたインスタレーションとあわせてご覧いただけます。

作家の繊細な心情を色濃く反映させた素晴らしい写真集「OBLIQUE LINE」。こちらもぜひ会場でご覧ください、またRPS特典付き写真集のお取り扱いもしております。詳細はこちらから。

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES

『OBLIQUE LINES』
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私 : ねえ、神様のこと考えたら、飛行機が飛んだの ?
兄 : うん
私 : 最近 ?
兄 : うん
私:昨日? それとも今日?
兄 :3、4 日前・・・いや、うーん 1 週間くらい前かな
私 : 部屋で ?
兄 : いや、そこのー、こう曲がっている道があるよね ( 兄はその道の方角を指差す )、交差点入ったところの。その道の途中で
私 : 神様のことを考えてたら ?
兄 : それで、見たら、飛行機が飛んで・・・でも、そういうのって結構あるんだよね。なんか、神のことを考えていると、なんかそれで外へ行くと、飛 行機が飛んでいる、みたいな。
私 : へえ、他にそういう現象とか起きてるの ? 前は例えば、鍵を探していてさ、廊下に紫の光が落ちてたら
兄 : ここに光がね ( 廊下を指差す )
私 : そしたら鍵が見つかった。それは神とはまた別の話 ?
兄 : 神とは別・・・それは光だね
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兄の眼差しの先に触れるたびに、失われた「何か」を取り戻していく。同時に、私は私の記憶のなかにいくつもの失われた記憶があることに気がついた。 生まれてから今まで、同じ街で暮らしている兄と私は、袋小路の奥から 3 軒目、青い瓦の家で長い間過ごしてきた。部屋から眺める景色は物心つく頃 からあまり変わらない。住宅やアパートが建ち並び、なだらかな丘の向こうには山が見える。けれども、そんな景色も刻一刻と変わっていくように感じ られた瞬間があった。実際に大きなビルが建ったわけでも、山が削られたわけでもない。部屋の窓からの景色を見ていると、様々な記憶がイメージを連 れて走馬灯のように流れていく。
 
写真家:森田 友希
 
◎日時:2018年4月14日(土)~ 2018年4月30日(月・祝日)
期間中は無休、午後1時から午後7時まで、入場無料
◎ご注意下さい!!イベント:レセプション・アーティストトークは初日ではなく後日4月21日午後6時を予定しています。
日時:2018年4月21日(土)午後6時から
開催場所:Reminders Photography Stronghold Gallery
住所:東京都墨田区東向島2-38-5 東武スカイツリーライン曳舟駅より徒歩6分・京成曳舟駅より徒歩5分

 

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES

©YUKI MORITA / OBLIQUE LINES