第6回「写真家と写真集をレビューする日:ジョシュア・ルッツ」4月14日開催!

写真集に関するイベント「PHOTOBOOK REVIEW WITH THE AUTHOR(写真家と写真集をレビューする日)」の第6回目の写真家はジョシュア・ルッツ。今回はニューヨーク⇔東京をスカイプで繋いで行います。どんなお話しが飛び出すか、会場のセッションに参加した方のみが得られる貴重なお話しが聞けるはずです。是非、お誘い合わせの上、ご参加下さい。

Hesitating Beauty cover small

『Hesitating Beauty』
真実という意味での写真の構造と、物語としての本という成り立ちを壊していく、Joshua Lutzの二冊目のモノグラフである『Hesitating Beauty』は他の写真集の型とは違う、親密なポートレイトだ。写真と文章がどう機能するかを考え直し、Lutzは家族写真、インタビューや手紙と彼自身が撮影した写真を違和感無く合わせ、精神病に食い尽くされたある人生と家族の、創作上の尊い経験を現した。どんな風に見えるかではなく、どんな風に感じるかを見せるために『Hesitating Beauty』は読者自身の現実という概念と戯れる。Joshua Lutzはこう言う、「自分の信じていることにしがみついていたことは正気だった、鬱と精神分裂病への恐怖に蝕まれて、僕は母の現実に完全に立ち会ってはいなかった。ここ数年の間は、母が攻撃的なパラノイアと僕の青春時代に対する鬱な思いから離れることができていたし、妄想もほぼ治まっていたから、僕は僕の人生を覆っていた怒りから、それまでよりずっと簡単に免れることができた。母の介護をする中で、母に共感し思いやれる部分を見つけようと試みることも出来たんだ。この作品を制作し、母の精神病へと深く落ちていく中で、僕は一致することの無い過去と現在と未来の時間を、現実よりも記憶に重みがある場所を想像しようとしたんだよ。」

IMG_3708ジョシュア・ルッツは写真を使用するアーティストであり教育者。Bard College/ICPで美術修士、Bard Collegeにて美術学士を取得。最初の写真集である、『Meadowlands』(2008) はClamp Art (NY) と Koch Gallery (SF)で単独で行われた展示に続いて出版された。2010年、Foam Museumに委託され、アムステルダムという都市の中における境界という概念という題材に取り組み、その成果をアムステルダムのStadsarchiefにて美術展の一部として発表した。American Photography 25、Hudson Year、Tierney Fellowship、Communication Arts、PDN 30、American Photography 20からアワードやフェローシップを受けている。The New York Times Magazine、The New Yorker、Harper’sでは特集記事を発表。Bard College、The International Center of Photography、Pratt Instituteで修士プログラムの教鞭をとっている。
http://www.joshualutz.com/#/books/hesitating-beauty
Photographing a Mother’s Descent Into Mental Illnes
http://www.motherjones.com/mixed-media/2013/03/photos-book-joshua-lutz-hesitating-beauty
本はSchilt Publishingを通して購入出来ます。
http://www.schiltpublishing.com/all-titles/item/terug/144/titel/hesitating-beauty/
文章翻訳:川上紀子

日時:2013年4月14日(日)午後1時から
会場:reminders photography stronghold
参加費:500円(定員20名程度、RPSメンバー会員は無料)
司会:STRONGHOLD GALLERYキュレーター・後藤由美
ゲスト写真家:ジョシュア・ルッツ(ニューヨークよりスカイプ中継で参加)
※日英同時通訳あり、英語が苦手な方もお気軽にご参加下さい。

参加の申し込みはこちら

「写真家と写真集をレビューする日」アーカイブ

第五回「ディビッド・チャンセラー」
第四回:ジェレミー・スティグテー
第三回:マーク・アスニン
第二回: ヴォルフガング・ベルウィンケル
第一回: レナ・エフェンディ