6月16日(日)午後7時から : 3books “Social Landscapes”
林田真季 写真展「Almost Transparent Island」の関連企画として写真集イベント3BOOKSを開催いたします。
今回のテーマは『Social Landscapes』です。
風景にまつわる写真は様々ありますが、今回テーマとして取り上げる写真集は、土地の背後にある歴史/社会的な問題を意識し反映したものとなります。
例えば林田真季の「Almost Transparent Island」はアートの島として観光客が押し寄せる豊島を撮影しつつ、日本最大級の有害産業廃棄物不法投棄現場としての過去を現在の風景と重ね合わせるように浮かび上がらせます。
それは言わば近代化に伴い隠蔽され見えなくなった事物を、視覚的に暴くというよりはむしろ、見えないものを見えないものとして想像の中で現在からその背後へと、歴史を表象する試みと言えるかもしれません。
「歴史」という、より大きな枠組みから風景を捉えなおすと、あらゆる場所には「負の遺産」と言えるような隠された物語があり、さらに人間の文明がいかに風景を我がものにし、開発という名で自然環境に変更を加えたのかも理解できます。
今回の3BOOKSでは、写真集や写真プロジェクトを通じて、風景が孕む過去と現在の構造について考え直します。
3冊でもそれ以下でも問題ありませんので、テーマに関連する写真集やプロジェクトをお持ち頂き、皆様と議論を共有出来ればと思います。
6月16日(日)午後7時から開催される3BOOKSに是非、どうぞよろしくお願いします。
当日言及する予定の作品は下記です。
長いレジスタンスの時代を経て、ソ連邦の崩壊を機に独立と民主化を果たしたハンガリーとエストニアを、2004年に撮影したシリーズ。
下道基之 「torii」(2013)
明治時代から第二次大戦終結までに東アジアの各地で建てられ、「日本の国境の外側に残された鳥居」を写したシリーズ。
Txema Salvans “The waiting game”(2014 RM)
等
◾3BOOKS
日時:2018年6月16日(日)午後7時〜みなさまが終電には乗れる頃まで
テーマ:Social Landscapes
写真集をお持ち頂ける方は、このテーマを念頭に置いて3冊を選出しお持ちください。
尚、図書室からピックアップして頂くのも大歓迎です。
手ぶらでのご参加も歓迎いたしますが、活発な議論の場にするためのご協力をよろしくお願いいたします。
Facebookでは随時情報を更新中です。
みなさまのご参加をお待ちしております!