第二回RPS企画写真展 木村肇写真展「谺」

RPSギャラリー第二回目の企画展が決定しました。写真集「谺」(窓社)を上梓された写真家・木村肇さんの企画展を開催させて頂く運びとなりました。

第二回RPS企画展 木村肇写真展
会期/2012年12月16日(日)〜2013年1月13日(日)
hajime_cover時間/11:00〜20:00
※オープニングレセプション 12月15日(土)午後4時(受付)午後4時半レセプション開始 午後5時から写真家木村肇、写真集「谺」編集者の西山俊一氏を司会にデザイナー高崎勝也さんをゲストに「写真集を出版するということ、写真集をデザインするということ」をテーマにトークイベントを予定しています。

会場/REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLDギャラリー
東京都墨田区東向島2-38-5

 

写真集「谺」を会期中に会場にて販売いたします。限定400部程度、署名、キャビネサイズ付き。2,940円
お求めになりたい方は、先行してご予約も受け付けています。stronghold@reminders-project.orgまで。

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谷底の川は半分凍っていた。撃たれたのは母熊だった。
真新しい雪の上に赤黒い血が染み込んでいた。
日は陰り、じっとしていると手袋の下でも指が痛くなってきた。熊を2、3人でえいやとひっくり返すと胸のブーメランの様な白い模様が鮮やかだった。
母熊の身体はどこまでも黒かった。漆黒という言葉はこの熊のためだけにある様な気がした。そして、その深い闇はわずかに鼓動していた。
鼓動は子熊を探している様に見えた。眼球はエメラルドグリーンに光っていた。

マタギという言葉を初めて知ったのは、僕がちょうど21歳の時だった。その余りにも漠然とした3文字は僕に何かを想像させるというよりは思考を簡単にストップさせた。文献の向こうの世界は余りにも遠かった。

胸に短刀を刺すと白いブーメランはたちまち赤くなった。
新しい春を迎え、これから生きようとしていた矢先に母は死んだ。その周りには黒い男達がいる。子熊はどうやって生きていくのだろう。動脈からどくどくと鮮血が流れ出している。マイナス5℃の空気の中で深い毛皮の下の脂肪から湯気が上がっていた。
やがて黒い鼓動は静かに動きを止めた。

木村 肇

■第二回REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD企画展木村肇写真展「谺」スポンサーシップを募集いたします

今写真展の開催資金をREMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLDの存在意義と目的に共感し、木村肇さんの写真展を実現したいという想いをともにして下さる方々から支援金を募る形で進めて参りたいと思います。今回の写真展は、みなさまからのご協力を頂く事で実現します。なにとぞご協力よろしくお願い致します。
スポンサーシップとしてご協力頂く場合には、写真家自らによって設定された特典があります。

■木村肇写真展「谺」写真展スポンサーシップ特典

1口 5,000円 RCペーパー8X10(六切)オリジナルプリント進呈
1口 10,000円 ファイバープリント11X14(大四切)オリジナルプリント進呈
1口 20,000円 ファイバープリント16X20(小全紙)オリジナルプリント進呈
いずれも、写真集のなかから1点、ご希望の写真をご指定頂けます。
お一人さま何口でも可能です。その場合口数にあわせてプリントが進呈されます。
※いずれもプリントのお渡しは写真展終了後になる予定です。

■「木村肇「谺」写真展スポンサーシップ」にご賛同いただける方は下記フォームよりご参加いただけます。


フォーム、またはこちら、stronghold@reminders-project.org までご連絡下さい。

■木村肇写真展支援金 振込先

<銀行振込の場合>
銀行名:三菱東京UFJ銀行
支店名:淡路支店
種別:普通口座
口座番号:4694970
口座名義: リマインダーズプロジェクト

※ PayPalもご利用いただけます。また事務局窓口にお越し頂いて直接手続きも可能でございます。ご希望の方は、REMINDERS PHOTOGRAPHY STRONGHOLD事務局までご連絡ください。stronghold@reminders-project.orgまで。